Chapter 8

実際に考えてみよう(3/3)

スモールゴールからはじめよう

前々回・前回を通してブラッシュアップをかけてきた、
プロジェクト概要例。
早速おさらいしてみましょう。

目的:商品の販売促進のため  → 商品を理解してもらうため
ターゲット:一般消費者    → 30代~50代の男性
制作物:カタログ       → 釣具用品店店頭カタログ
目標(ゴール):
商品を買ってもらう、口コミをネット上で拡散してもらう

さぁ、最後の「目標(ゴール)」についてです。
目的、ターゲット、制作物の設定で述べたことと同じように、
目標の設定についても具体性が必要になります。
プラスして、欲張らないで設定する必要があるということです。

目標設定でやりがちなのは、
「購入してもらう」「発注してもらう」など、
商品・サービスの最終的なゴールを設定してしまうことです。
この場合は、「商品を買ってもらう」「口コミを広げてもらう」などです。

もちろん、カタログを読むだけで買ってくれたり、
人にすすめてくれたりすれば嬉しいですが、
そんなにうまくいかないのが現実です。

店頭カタログという性質を考えると、購入までに、
店頭でカタログを見かける → カタログに興味を持つ →
手に取り、パラパラと見る → 持ち帰る → 家でカタログを読む →
商品に興味を持つ → WEBサイトを見る、または店頭スタッフに聞く →
商品実物を見る → 購入する
という長い過程が待っています。

ですから、まずは商品やカタログに興味を持っていただき、
WEBサイトにアクセスしてもらう、または店頭で話を聞いてもらう
という直近の行動を目標にしましょう。

そうすれば、カタログが誘導した先のWEBサイトが、
「理解・納得してもらう」ために
商品情報のほか、商品使用動画などで使用イメージをかき立て、
役割を果たして、購入へのステップを促してくれるでしょう。

商品を取り巻く各ツールそれぞれに役割を持たせ、
購入までの流れを整えれば良いのです。
一つひとつのツールの目標を欲張らず、
スモールゴールを設定していくことで、
鋭く強いツールをつくり、販売促進やブランディングの
しくみができ上がります。

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