Chapter 3

会社を際立たせるCI、VI(3/3)

浸透するまで守ることが大切

攻めこそ守り。
特に今の時代はとどまることが、マイナスになりかねません。
ただ、チャレンジしてダメなら別の方法で、
というやり方はモノによります。
特性を見極めて、続けるか、別の道を開拓するかを考えましょう。

特にコーポレート・アイデンティティ(CI)や
ビジュアル・アイデンティティ(VI)は長期戦になることが見込まれます。
いくら良いCI、VIをつくっても、
早々効果が出るというものでもありません。
つくることもそうですが、じっくり浸透させる時間が大切です。
最低でも1年、もしかすると3年くらいかかるかもしれません。

CIを浸透させるためにするべきなのは、
マインド・アイデンティティ(MI)のための企業理念浸透と、
その理念に基づいた行動(ビヘイビア・アイデンティティ/BI)の徹底でしょう。

朝礼や全体会議で繰り返すだけでなく、
社内報やイントラネットを活用した行動指針の事例紹介など、
分かりやすく、多面的にアプローチしていきます。

また、社内へのCI浸透と同時に、
社外(社会)への浸透も進めなくてはいけません。
コンタクトポイントにおけるイメージの統一を進めるため、
商品パッケージやコーポレートサイトのリニューアル、
店頭に立つ社員への教育も見直す必要があるかもしれません。

CI・VI浸透のためにできることは、たくさんあります。
はじめは効果が見えにくいかもしれません。
しかし、はじめなければはじまらないし、
続けなければ企業ブランディングも進まない。
できることからコツコツとはじめましょう。

たとえば、
会社のイメージをアンケートで調査したり。
社内の各部署を撮影で回ってみたり。
営業の方へ、現在のツールの使い勝手や、
どんなツールが使いやすいのかをヒアリングしたり。

そして、いざ新しいCI・VIを発表したときには、
ある程度の受け入れ態勢ができているようにするのです。
この状態をつくることも、
効果的にクリエイティブの力を活用していただくために必要だと考えています。

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