Chapter 9

実践編(2/3)

どう思ってほしいのか

具体的なターゲット像がイメージできたら、
目標(ゴール)に向けて、
何を伝えればいいのかを考えます。

何を伝えるかの核(コンセプト)をつくるには、
ツールに接した際、どう思ってほしいのかから考えてみましょう。
興味を持ってもらうことがゴールだとしても、
どんな感情を持つことで興味につながるかはさまざまです。

「かわいいから、もっと知りたい。」
「おしゃれだから、もっと知りたい。」
「カッコいいから、もっと知りたい。」
「面白いから、もっと知りたい。」
同じ商品に興味を持ってもらうとしても、
ターゲットによって、何に興味を示すかは違います。
どう思わせるか、が異なれば、
企画はもちろん、デザインやコピーのトーンも変わってきます。

ここで例題です。
プロジェクト概要は以下とします。
目的:新発売のビジネス書に興味を持ってもらうため
ターゲット:50代男性、中小企業の会社経営者
制作物:電車の車内広告
目標(ゴール):書店で手に取ってもらう

上記の場合、どう思ってほしいかという感情は、
ターゲットに、「自分に関係する」「自分に得がある」
と思わせなくてはいけません。
50代男性という時点で、
「かわいい」という感情は確実に除外されるでしょう。

ビジネス書という特性と、ターゲットの特性から、
「経営の役に立ちそう」「面白そう(=interesting)」と
思わせるよう制作物をつくっていくことが必要になるかと思います。
コンセプトをつくっていく際は、
ターゲットをどう思わせたいかという観点から
考えることがひとつの方法なのです。

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