Chapter 1

社員の会社への意識、昔と今(3/3)

ワークライフバランスという言葉の落とし穴

2007年末にワークライフバランス憲章が策定されてから、 働き方に注目が集まるようになりました。 確かに、一昔前の「家庭を顧みず、仕事に没頭する人」は 少なくなってきたかもしれませんね。 だからといって、仕事が好きな人を否定することはおかしいですし、 むしろ、とても幸せなことだと思います。 もし、今の新卒生や若手社員の中に、 「仕事はつらそうだから、オンとオフは別物」 「ワークライフバランス=定時退社、オンオフの切り分け」 なんて漠然と考えているのなら、 企業にとっても社員にとってももったいないことです。 体力的なバランスはもちろん大切です。 ただ、精神的なバランスは、オンオフを完全に切り離さないでも 成立するはずです。 好きなことに囲まれて過ごせれば、 単純に楽しいし、充実した毎日になる。 また、ポジティブな感情は、オンにもオフにもいい効果があります。 オフ時間のリラックスタイムに、仕事のヒントがあるかもしれない。 それを見つけられるかどうかは、 仕事をポジティブにとらえているかどうかで違いが出てきます。 ヒントを仕事に取り入れて、生産効率が上がれば、 オフの時間も増えて一石二鳥です。 ワークライフバランスのあり方は人それぞれ。 それぞれの社員が思う、今から3年先、5年先の目標と、 いま現在の欲求の優先順位を、 お互いが理解して取り組むことが大切です。 そうすることで初めて、うまく会社が機能するのだと思います。 あなたが今、一番実現したい欲求はどれですか? NEXT